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共働き時代の家づくりとは?

2026.10.2

「家事ラク設備」より先に考えたい、これからの住まい方

共働き世帯が当たり前になった今、家づくりの考え方も変わりつつあります。

「洗濯をラクにしたい」
「大きなファミリークローゼットが欲しい」
「在宅勤務用の書斎も必要?」
「共働きだから、少し高い家でも大丈夫?」

どれも自然な考えです。

ただ、本当に大切なのは「共働きに便利な家」をつくることなのでしょうか。

実はこれから必要なのは、

🏠 今の暮らしにぴったりの家

ではなく、

🏠 働き方や家族構成が変わっても暮らし続けられる家

なのかもしれません。

2025年には、夫婦とも雇用者の世帯が1,333万世帯に対し、夫が雇用者・妻が非就業の世帯は476万世帯。共働きは、もはや一部の家庭の話ではありません。

今回は「共働き時代の家づくり」について、これまでの常識を少し見直してみます。

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Q1. 共働きなら「家事ラク間取り」にすればいい?

A. 大切なのは「距離」より「家事の工程を減らすこと」です。

共働き住宅でよく聞くのが、

・回遊動線
・ランドリールーム
・ファミリークローゼット
・大型食洗機
・乾燥機

といった「家事ラク」の工夫です。

もちろん、どれも上手に使えば便利です。

でも、設備や部屋を増やすこと自体が目的になってしまうと、家はどんどん大きくなり、建築費も増えていきます。

そこで考えてほしいのが、

「この家事は、何工程で終わるだろう?」

という視点です。

たとえば洗濯なら、

洗濯機
 ↓
ベランダへ運ぶ
 ↓
干す
 ↓
取り込む
 ↓
たたむ
 ↓
各部屋へ運ぶ

よりも、

洗う
 ↓
乾かす
 ↓
隣の収納へしまう

という方が、圧倒的に工程が少なくなります。

👉 「部屋を増やす」より「工程を減らす」

これが、これからの家事動線の考え方です。

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Q2. ファミリークローゼットは大きいほど便利?

A. 「収納量」より「戻しやすさ」を考えてみましょう。

大きな収納があると安心しますよね。

ところが、

「収納はたくさんあるのに、なぜかリビングに物があふれる」

という家もあります。

原因のひとつは、

収納場所が「使う場所」から遠いことです。

たとえば、

🚪 玄関
靴・上着・バッグ・雨具・保育園用品

🧺 洗面・ランドリー
タオル・下着・洗剤・ハンガー

🍳 キッチン
食品・調理家電・ゴミ用品

🛋 LDK
学校用品・薬・書類・充電器

💻 ワークスペース
PC・文房具・仕事用品

というように、使う場所の近くに収納を配置します。

毎日使う物ほど、

「取りやすい」
「戻しやすい」

ことが重要です。

大きな収納を一つつくるより、小さな収納を適切な場所に配置した方が、暮らしやすいケースもあります。

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Q3. 共働きなら「書斎」は必要?

A. テレワークの頻度によって変わります。

これから家を建てるなら、

「在宅勤務に備えて書斎をつくっておこう」

と考える人も多いでしょう。

ただし、テレワークのスタイルは家庭によってかなり違います。

たとえば、

🏠 週4〜5日在宅
→ 独立した書斎があると便利

🏠 週2〜3日在宅
→ 半個室+音を遮れる空間

🏠 月に数回程度
→ LDK近くの可変ワークスペース

という考え方もできます。

そして意外と重要なのが「広さ」ではありません。

優先したいのは、

👉 安定したWi-Fi・有線LAN
👉 コンセント
👉 WEB会議で映る背景
👉 音を遮れる場所
👉 照明

です。

夫婦二人が同時にオンライン会議をする可能性があるなら、

「広い書斎を1室」

より、

「小さな仕事場所を2か所」

の方が使いやすいこともあります。

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Q4. 共働きなら駅近を選んだ方がいい?

A. 「駅まで何分?」だけではなく、家族全員の移動時間で考えましょう。

夫婦とも電車通勤なら、駅近は大きなメリットがあります。

毎日の通勤時間が10分短くなれば、

往復20分 × 週5日。

年間で考えると、かなり大きな時間になります。

ただし、

「共働き=駅近が正解」

とは限りません。

考えたいのは、

・夫婦それぞれの通勤
・保育園への送迎
・学校や習い事
・買い物
・実家や介護先への移動
・車が必要かどうか
・テレワークの頻度

などです。

郊外の土地が安くても、

🚗 車が2台必要
🚗 毎日の送迎が必要
🚗 通勤時間が長い

となれば、家の価格以外の「お金」と「時間」が増えます。

反対に、ほとんど在宅勤務なのに高額な駅前立地を選ぶと、立地に払った費用を十分活用できないこともあります。

だからこそ、

「駅徒歩○分」

ではなく、

「家族全員が1週間に何時間移動するのか」

まで考えてみることが大切です。

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Q5. 共働きなら住宅ローンを多めに借りても大丈夫?

A. 「二人とも今の収入で働き続ける」とは限りません。

共働きになると世帯年収が上がり、金融機関から提示される借入可能額も大きくなる場合があります。

そこで注意したいのが、

「借りられる金額」と「安心して返せる金額」は違う

ということです。

住宅を購入した後には、

・出産
・育児休業
・時短勤務
・転職
・病気や休職
・親の介護
・金利上昇

などが起こる可能性があります。

そこで住宅ローンを考えるときは、

① 今の収入

② どちらかが時短勤務

③ 片方が一定期間働けない

④ 住宅ローン負担が増える

といったケースでも家計が維持できるか確認しておくと安心です。

👉 共働きだから「借入額を増やす」

ではなく、

👉 共働きだからこそ「片働きになった場合まで考える」

という発想が重要です。

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Q6. 新築なら住宅性能は十分?

A. 「法律を満たしている=高性能」ではありません。

2025年4月から、原則すべての新築住宅で省エネ基準への適合が義務化されました。

ただし、ここで注意したいのは、

「省エネ基準を満たしているから、かなり高性能」

とは限らないことです。

法律上の基準は、あくまで最低ラインです。

住宅を選ぶときには、

・断熱性能
・省エネ性能
・耐震性
・耐久性
・長期優良住宅
・ZEH水準
・GX水準

なども比較してみる価値があります。

共働き家庭では、家にいる時間が短いから性能は低くてもいい、という考え方もあります。

しかし、

子どもが生まれる
在宅勤務が増える
高齢になり家にいる時間が増える

こともあります。

家は30年前後使うもの。

「今の生活時間」だけで住宅性能を決めないことも大切です。

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🏠 共働き住宅で考えたい7つの優先順位

家づくりでは、設備カタログを見ると楽しくなります。

でも、まず確認したいのは設備よりこちらです。

① 土地・災害リスク

洪水・土砂災害・津波・盛土などを確認する。

   ↓

② 無理のない予算

片働きや時短勤務になっても維持できるか考える。

   ↓

③ 住宅の基本性能

断熱・耐震・耐久性など、後から変更しにくい部分を優先する。

   ↓

④ 家事・収納動線

歩く距離だけでなく、家事そのものの工程を減らす。

   ↓

⑤ 可変性

子ども・仕事・介護などに合わせて部屋の使い方を変えられるようにする。

   ↓

⑥ 省エネ・防災設備

太陽光・蓄電池などは、自分たちの生活スタイルに合わせて判断する。

   ↓

⑦ 便利設備

スマートホームや人気設備は、本当に使うものを選ぶ。

こうした順序で考えると、

「便利設備にお金をかけすぎて、基本性能や予算を削ってしまった」

という失敗を防ぎやすくなります。

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💡 そして、もう一つ大切なこと

共働き住宅というと、

「妻の家事を楽にする家」

という考え方がまだ残っています。

ですが、これから考えたいのは、

「誰でも家事ができる家」

です。

たとえば、

・どこに何があるか家族全員が分かる
・夫婦が同時にキッチンを使える
・洗濯物を誰でも収納できる
・子どもも自分の物を片付けられる
・家事を途中で交代できる

という家です。

6歳未満の子どもがいる家庭では、2021年時点でも家事関連時間に夫婦間で大きな差がありました。だからこそ「一人が効率よく家事をする家」から「家族が家事を共有しやすい家」へ考え方を変えることが重要になっています。

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まとめ|共働き時代の家は「変化できる家」

共働き住宅というと、

🏠 駅近
🏠 広いLDK
🏠 ランドリールーム
🏠 ファミリークローゼット
🏠 食洗機
🏠 書斎
🏠 スマートホーム

などが注目されます。

もちろん、どれも便利な選択肢です。

でも、

「共働き世帯に人気だから」

という理由だけで採用する必要はありません。

大切なのは、

今の暮らしだけに合わせすぎないこと。

仕事が変わる。

子どもが成長する。

テレワークが増える。

親の介護が始まる。

収入が変わる。

家族の人数も変わる。

そんな変化が起きても、大きな改修をせず暮らし方を変えられる。

それこそが、これからの「共働き時代の家づくり」ではないでしょうか。

🏠 固定された家族像に家を合わせるのではなく、

「変化する家族に、家が合わせ続けられるようにする。」

便利な家より、

長く暮らし方を変えられる家。

家づくりを始めるときは、ぜひ「今」だけでなく「10年後、20年後の変化」まで想像してみてください。

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