株式会社マルニ

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防災重視が新しい常識になる?

2026.10.1

「災害に強い家」が、これからの家選びの基準になるのか

地震、豪雨、台風、河川の氾濫。

ここ数年、大きな災害のニュースを目にするたびに、

「家を建てるなら、防災を一番に考えた方がいいのでは?」

そう感じる人も増えているのではないでしょうか。

実際、住宅の耐震性能だけでなく、

・土地の災害リスク
・停電や断水への備え
・在宅避難できる環境
・太陽光発電や蓄電池

など、家づくりで考える「防災」の範囲は大きく広がっています。

では、

「防災重視」は本当にこれからの住宅取得の新しい常識になるのでしょうか?

今回は、少し冷静に考えてみます🏠


Q1. 防災性能は、家選びで一番重要になっている?

A. 関心は高まっていますが、実際の購入では「利便性」や「価格」も依然として重要です。

住宅を選ぶとき、

「災害に強い場所に住みたい」

と考える人は確実に増えています。

一方で、実際の住宅購入では、

🚉 駅や職場へのアクセス
🛒 買い物や病院などの生活利便性
💰 土地・建物の価格
🏫 学区や子育て環境

といった条件も大きな判断材料になります。

つまり、

「防災だけで住宅を選ぶ時代になった」

というより、

「防災を無視して住宅を選びにくい時代になった」

と考える方が現実に近いでしょう。


Q2. 新しい家なら、地震については安心?

A. 「建築基準法を満たしている=大地震のあともそのまま住める」とは限りません。

ここは、とても大切なポイントです。

建築基準法が目指しているのは、大きな地震が起きたときに

「建物がすぐに倒壊し、人命を失うことを防ぐ」

という最低限の安全性です。

しかし、

👉 地震後も大きな修理をせず住み続けられる
👉 繰り返しの大きな揺れにも耐えられる

というところまで、必ず保証しているわけではありません。

そこで家づくりの際に確認したいのが、

「耐震等級」です。

耐震等級には1〜3があり、

耐震等級3は、住宅性能表示制度上の最高等級です。

熊本地震などの被害調査でも、耐震等級3の住宅では被害が比較的小さかった事例が確認されています。

これから家を建てるなら、

「耐震基準を満たしています」

だけで終わらせず、

「耐震等級はいくつなのか?」

まで確認することが大切です。


Q3. 2025年の法改正で、住宅はどう変わった?

A. 木造住宅でも、構造安全性をよりしっかり確認する方向へ変わっています。

2025年4月から、建築基準法のルールが大きく変わりました。

代表的なのが、

「4号特例の縮小」です。

これまで一部の小規模木造住宅では、建築確認の際に構造関係の審査が省略される仕組みがありました。

しかし現在は、木造2階建て住宅などについて、構造関係の図書を提出して確認する範囲が広がっています。

さらに、

🏠 省エネ基準への適合
🏠 建物重量に応じた壁量の検討
🏠 柱や耐力壁などの構造確認

も、これまで以上に重要になっています。

つまり住宅業界そのものが、

「性能を何となく説明する」

時代から、

「性能をきちんと確認し、証明する」

方向へ変わりつつあるということです。


Q4. 防災住宅というと、耐震性だけを考えればいい?

A. これからは「地震に耐える」だけでなく、「災害後も暮らせるか」が重要です。

大きな災害が起きたあと、

建物が無事でも、

停電⚡
断水🚰
通信障害📱

が長期間続くことがあります。

そこで最近注目されているのが、

「在宅避難できる家」

という考え方です。

例えば、

・太陽光発電
・家庭用蓄電池
・EV+V2H
・高断熱住宅
・エコキュートの貯湯
・設備機器の高所設置

などがあります。

特に高断熱住宅は、普段の冷暖房費を抑えるだけでなく、停電したときにも室温が急激に変化しにくいというメリットがあります。

こうした

「普段も役立ち、災害時にも役立つ」

考え方を、

「フェーズフリー」

と呼びます。

これからの防災住宅では、かなり重要な考え方になりそうです。


Q5. では、防災性能にはお金をかけられるだけかけた方がいい?

A. いいえ。大切なのは「その土地に必要な防災」を見極めることです。

防災設備を増やせば、住宅価格も上がります。

例えば、

・蓄電池
・V2H
・高基礎
・耐水害仕様
・高度な制震・免震設備

などをすべて採用すれば、かなりの追加費用になる可能性があります。

もちろん必要な土地では、大きな意味があります。

一方で、

洪水リスクが非常に低い場所に、非常に高価な浸水対策を採用しても、費用対効果は低くなるかもしれません。

だからこそ、最初にするべきなのは、

「設備を選ぶこと」

ではありません。

まずは、

👉 洪水
👉 内水氾濫
👉 土砂災害
👉 津波
👉 液状化
👉 過去の災害履歴

などを確認して、

「この土地には、どんな災害リスクがあるのか」

を把握することです。

そのうえで建物側の対策を考える。

この順番が重要です。


🏠 これからの土地・住宅選びで確認したい4つのポイント

家づくりで防災を考えるなら、次の順番で整理すると分かりやすくなります。

① 土地のリスクを確認する

ハザードマップや過去の浸水履歴、地形などを確認します。

↓

② 建物の構造性能を確認する

耐震等級や構造計算の内容を確認します。

↓

③ 災害後の生活を考える

停電・断水が起きても、自宅で生活を続けられるか考えます。

↓

④ 費用とのバランスを確認する

防災設備にお金をかけすぎて、住宅ローンが苦しくなっては本末転倒です。


🌱 防災は「特別な設備」ではなくなっていく

これまでの家づくりでは、

「立地」
「価格」
「間取り」
「デザイン」

が中心に考えられることが多かったと思います。

これからは、そこへ

「災害が起きたあとも生活できるか」

という視点が加わってきます。

ただし、

「防災を最優先すれば正解」

という単純な話ではありません。

重要なのは、

「その土地のリスクに合った備えをすること」。

安全性、利便性、価格、暮らしやすさ。

そのバランスを取ることが、これからの住宅取得ではますます大切になりそうです。


まとめ

「防災重視」は、すべての人が住宅選びで最優先する条件になったわけではありません。

しかし、

✔ ハザードマップを確認する
✔ 耐震性能を確認する
✔ 災害後の生活まで考える

こうした視点は、これからの家づくりでは「特別なこと」ではなくなっていくでしょう。

家を建ててから、

「こんなリスクがあるとは知らなかった」

とならないためにも、

土地を買う前、家を建てる前に、

一度「災害が起きたあとの暮らし」まで想像してみてはいかがでしょうか🏠

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