共有者が行方不明のときは?
相続や共有名義の土地を売ろうとしたとき、
「共有者の一人と連絡が取れない…」
そんな場面に直面することがあります。
兄弟で相続した土地、昔から疎遠な親族との共有不動産など、決して珍しい話ではありません😥
しかし実は、共有者が行方不明のままでは、原則として売却も名義変更もできません。
「もう何年も連絡が取れないのに、どうすればいいの?」
今回は、共有者が行方不明のときに使える法的な解決策を、できるだけやさしく整理します。
Q1. 共有者が行方不明だと、なぜ売却できないの?
A. 不動産の売却は「共有者全員の同意」が必要だからです。
共有不動産の売却は、法律上「変更行為」にあたり、
共有者全員の合意が原則必要とされています。
そのため、
・売買契約書への署名・押印
・所有権移転登記
これらを行方不明の共有者なしで進めることはできません。
勝手に持分を処分すると、後から無効を主張されるリスクもあります⚠️
結果として「売りたいのに動けない」状態に陥ってしまうのです。
Q2. そんなときに使える制度はありますか?
A. 主に3つの方法があります。
行方不明の共有者がいる場合、状況に応じて次の制度を検討します。
① 不在者財産管理人制度
→ 行方不明者の代わりに、家庭裁判所が選んだ管理人が売却手続きを行う方法
② 失踪宣告
→ 生死不明の状態が7年以上続いている場合、法律上「死亡」とみなす制度
③ 所在不明共有者の持分取得・譲渡制度(改正民法)
→ 裁判所の許可を得て、行方不明者の持分を取得・売却できる制度(条件あり)
実務上、最も利用されるのは①不在者財産管理人制度です
行方不明の共有者がいる土地を売却・登記する方法
Q3. 不在者財産管理人制度って、どんな流れ?
A. 家庭裁判所を通して、段階的に進めます。
大まかな流れは次のとおりです。
1️⃣ 行方不明であることの調査・証明
2️⃣ 家庭裁判所へ申立て
3️⃣ 不在者財産管理人の選任
4️⃣ 売却について裁判所の許可を取得
5️⃣ 売買契約・決済・登記
ポイントは、
管理人が自由に売れるわけではなく、必ず裁判所のチェックが入ること。
不在者の利益を守る仕組みなので、安心感もあります。
Q4. 時間や費用はどれくらいかかるの?
A. 一定の時間と費用は覚悟が必要です。
目安として、
・管理人選任まで:3〜6か月程度
・予納金(管理人報酬など):30〜50万円前後
ケースによっては、さらに時間や費用がかかることもあります💰
「早く売りたい」場合ほど、早めの着手が重要になります。
まとめ
共有者が行方不明でも、
法的な制度を使えば売却や登記は可能です。
ただし、時間・費用・手続きのハードルは低くありません。
放置すると、固定資産税の負担や空き家リスクが増す一方です。
「うちはどうなるんだろう?」と感じたら、
早めに専門家へ相談し、状況に合った方法を選びましょう🏠✨
