2025年から古い家のリフォームが難しくなった?
「中古住宅を買ってリノベーション」が変わる?知っておきたい建築基準法の改正
「中古住宅を安く購入して、自分好みにリフォームしたい」
「築40年の実家を、これからも住める家にしたい」
そんな方に知っておいてほしい制度変更があります。
📢 2025年4月1日から建築基準法が改正され、木造2階建て住宅などの大規模なリフォームについて、建築確認が必要になるケースが増えました。
これまで比較的自由に進められていた工事でも、事前の調査や申請が必要になる場合があります。
では、古い家のリフォームは本当に難しくなったのでしょうか?
今回は、制度変更のポイントと、これから中古住宅を購入・リフォームする方が注意したいことを解説します。
Q1. 2025年から何が変わったの?
A. 木造2階建て住宅などの大規模リフォームにも、建築確認が必要になりました。
2025年4月の建築基準法改正では、建築確認の対象となる建物の範囲が見直されました。
特に影響が大きいのが、一般的な木造2階建て住宅です。
これまでは、大規模なリフォームでも建築確認が不要となるケースが多くありました。
しかし改正後は、次のような建物で一定の大規模な工事を行う場合、原則として建築確認が必要になります。
🏠 対象となる主な建物
・2階建て以上の住宅
・延べ面積が200㎡を超える平屋住宅
一方、延べ面積200㎡以下の平屋住宅は、大規模修繕・模様替だけであれば原則として建築確認の対象外です。
ただし、増築などを伴う場合は別の判断が必要になります。
👉 ポイントは「古い家だから規制される」のではなく、「建物の規模と工事内容によって手続きが変わる」ということです。
Q2. どんなリフォームで建築確認が必要になるの?
A. 家の主要な構造部分を、一定以上改修する場合です。
建築基準法では、「大規模の修繕」「大規模の模様替」という言葉が使われています。
ここでいう「大規模」とは、工事費用が高いことや、家全体をきれいにすることではありません。
判断の基準になるのは、次の6種類の主要構造部です。
🏠 主要構造部
・壁
・柱
・床
・梁(はり)
・屋根
・階段
これらのうち、いずれか1種類について過半を修繕・模様替する場合、大規模な工事に該当します。
例えば、木造2階建て住宅で次のような工事を行うケースです。
⚠ 建築確認が必要になり得る工事
・屋根の主要な構造部分を半分超取り替える
・主要構造部に該当する壁を半分超改修する
・家に1つしかない階段を丸ごと交換する
・主要な柱や梁を半分超改修する
反対に、主要構造部を大きく変更しない工事であれば、建築確認が不要となるケースも多くあります。
👉 「全面リフォームだから必ず申請が必要」というわけではありません。
Q3. キッチンやお風呂の交換も難しくなったの?
A. 一般的な設備交換や内装リフォームは、これまでどおり行えるケースが多いです。
今回の改正によって、すべてのリフォームに建築確認が必要になったわけではありません。
例えば、次のような工事は、原則として大規模修繕・模様替に該当しません。
✔ 建築確認が原則不要な工事
🚿 キッチン・浴室・トイレの交換
🪟 窓の交換や内窓の設置
🎨 壁紙・天井クロスの張り替え
🪵 フローリングなど床仕上げ材の交換
🏠 屋根材だけの葺き替えやカバー工法
🏠 外壁材だけの張り替えや塗装
ただし、工事の途中で柱や梁、屋根の構造部分などを大きく改修することになれば、判断が変わる場合があります。
例えば、屋根材を交換するだけの予定だったのに、解体すると内部の木材が腐っていたというケースです。
構造部分の改修が過半に及ぶ場合は、工事を止めて建築確認の要否を確認する必要があります。
👉 見た目を新しくする工事と、家の構造まで変更する工事は、分けて考えることが大切です。
Q4. 古い家は現在の建築基準に合わせないとリフォームできないの?
A. 必ずしも家全体を最新の基準に合わせる必要はありません。
古い住宅の中には、建築当時は法律に適合していたものの、その後の法改正によって現在の基準に合わなくなった建物があります。
これを「既存不適格建築物」といいます。
例えば、昔の耐震基準で建てられた住宅などが該当する場合があります。
大規模なリフォームでは、現在の建築基準への適合性が問題になりますが、既存不適格建築物には一定の緩和措置が設けられています。
そのため、工事内容や建物の状態によっては、既存の部分を活用しながらリフォームできる可能性があります。
また、検査済証が残っていない住宅でも、それだけでリフォームや建築確認が不可能になるわけではありません。
ただし、次のような点には注意が必要です。
⚠ 確認しておきたいこと
・建築当時の図面や確認済証が残っているか
・過去に無確認の増築が行われていないか
・建物の耐震性能に問題がないか
・現在の建物が法令上どのような状態なのか
特に、建築当初から違法だった部分と、法改正によって基準に合わなくなった部分では、法律上の扱いが異なります。
👉 古い家だからリフォームできないのではなく、「その家がどのような状態なのか」を調べることが重要です。
Q5. リフォーム費用や工期にも影響するの?
A. 建築確認が必要になる場合、追加の費用や時間がかかる可能性があります。
今回の改正で、特に注意したいのが費用とスケジュールです。
建築確認が必要になる工事では、工事費とは別に次のような費用が発生する場合があります。
💰 追加で考えておきたい費用
・建築士による既存建物の調査費用
・図面の作成費用
・建築確認の申請費用
・構造の安全性を確認する費用
・完了検査に関する費用
特に古い住宅では、図面が残っていなかったり、過去の増築履歴が不明だったりすることがあります。
その場合、建物の現状を調べるところから始めなければならず、費用や時間が増える可能性があります。
また、建築確認が必要な工事は、原則として確認済証の交付を受けるまで着工できません。
そのため、工事の計画段階から十分な余裕を持つことが大切です。
👉 「リフォーム工事費」だけでなく、「調査・設計・申請費用」も含めて予算を考えましょう。
🔍 中古住宅を購入する前に確認したい5つのポイント
これから中古住宅を購入してリノベーションする方は、購入前に次の項目を確認しておくと安心です。
✔ ① 建物の図面は残っている?
建築確認済証・検査済証・設計図面などが残っているか確認しましょう。
資料が不足している場合、追加調査が必要になることがあります。
✔ ② 過去に増築していない?
増築部分が未登記だったり、必要な建築確認を受けていなかったりするケースがあります。
購入後のリフォームに影響する可能性があります。
✔ ③ どこまでリフォームする予定?
設備交換や内装中心なのか、柱・梁・耐力壁まで変更するのかによって、必要な手続きが変わります。
✔ ④ 耐震性能に問題はない?
特に1981年以前の旧耐震基準の住宅では、耐震診断や補強工事の必要性も検討したいところです。
✔ ⑤ 建築確認が必要か確認した?
大規模なリノベーションを計画する場合は、購入前に建築士へ相談することをおすすめします。
工事の内容によっては、購入後に希望していた間取り変更が難しいと判明する可能性もあります。
🏠 2026年現在、古い住宅のリフォームはどう考えるべき?
2025年の法改正によって、古い住宅のリフォームに必要な手続きは確かに増えました。
しかし、古い住宅の活用そのものが禁止されたわけではありません。
2026年には、既存建物の調査方法や既存不適格建築物に対する緩和措置の運用も、さらに整理されています。
大切なのは、次の3つを分けて考えることです。
① 建築確認が必要な工事なのか
② 現在の建物は法律上どのような状態なのか
③ 希望するリフォームを安全に実施できるのか
建築確認が不要な工事であっても、建築基準法などの関係法令を守る必要があります。
逆に、建築確認が必要だからといって、古い家をすべて最新仕様に造り替えなければならないわけでもありません。
📝 まとめ|古い家のリフォームは「できなくなった」のではない
2025年4月の建築基準法改正によって、木造2階建て住宅などの大規模リフォームでは、建築確認が必要になるケースが増えました。
ただし、キッチンや浴室の交換、内装の張り替えなど、一般的なリフォームまで一律に難しくなったわけではありません。
大切なのは、工事を始める前に建物の状態と工事範囲を確認すること。
🏠 中古住宅は、適切な調査と計画によって、これからも十分に活用できる住まいです。
「買ってから考える」ではなく、「買う前にリフォームできるか確認する」。
それが、これからの中古住宅選びで大切なポイントになりそうです。
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