株式会社マルニ

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擁壁のある土地はどう見る?

2026.8.21

~現地で役立つ「擁壁の見方」と老朽化チェックポイント~

住宅を探していると、「高低差のある土地」に出会うことがあります。

そのとき見落としがちなのが「擁壁(ようへき)」です。

擁壁は土を支える大切な構造物ですが、古くなったり、構造に問題があったりすると、補修や再築造に多額の費用がかかることもあります。

実際には、建物より先に擁壁の状態を確認したほうがよいケースも少なくありません。

今回は、現地で確認できるポイントを中心に、

✔ 擁壁の種類
✔ 老朽化の見分け方
✔ 補修・再築造費用の目安

について分かりやすく解説します。


🧱 Q1. 擁壁にはどんな種類があるの?

A. 種類によって安全性や特徴が異なります。

住宅地でよく見かける擁壁は、主に次のような種類です。

🏗 RC(鉄筋コンクリート)擁壁
・現在の住宅地で最も一般的
・耐震性・耐久性が高い
・耐用年数の目安は約30~50年

🧱 型枠ブロック(CP型)
・ブロック内部に鉄筋とコンクリートが入る構造
・高さ2m前後までの宅地で多く採用

🪨 間知ブロック・石積み擁壁
・昔の造成地で多く見られる
・練積み(モルタルなどで一体化)と空積み(石を積んだだけ)がある

⚠ 空積み擁壁
・現在の基準では適合しないケースが多い
・豪雨や地震時の崩壊リスクが高いとされています。


👀 Q2. 現地ではどこを確認すればいい?

A. 見た目だけでも危険サインはある程度判断できます。

現地では次のポイントを確認しましょう。

✅ ひび割れ(クラック)

細いひびなら経年変化の場合もありますが、大きく開いたひびや段差を伴うものは注意が必要です。

✅ 擁壁の「はらみ」

壁の中央が前に膨らんでいる状態は、背後の土圧に耐えられなくなっている可能性があります。

✅ 傾き

壁全体が道路側へ傾いていないか確認しましょう。

✅ 白い筋(白華・エフロレッセンス)

水分が内部から染み出しているサインです。

✅ 水抜き穴

穴が泥や草で塞がっていないかを確認しましょう。

排水ができないと、擁壁の裏側に水圧がかかり、安全性が低下する原因になります。


🚨 Q3. 「これは危ない」と思う擁壁は?

A. 次のような状態なら専門家への相談をおすすめします。

✔ 擁壁が膨らんでいる

✔ 大きなひび割れがある

✔ 石やブロックがずれている

✔ 天端(上部)の地面が沈んでいる

✔ 晴れているのに水が流れ続けている

✔ 水抜き穴がほとんど機能していない

また、

古い石積み擁壁の上にブロックを積み増しした「二段擁壁」は、上下が一体化していないため、特に注意が必要とされています。


💰 Q4. 補修や再築造にはどれくらい費用がかかる?

A. 状況によって数十万円から数百万円まで大きく変わります。

おおよその目安は次のとおりです。

🔧 ひび割れ補修
約20~60万円程度(20㎡規模)

💧 水抜き穴の追加・再整備
約15~45万円程度

🏗 RC擁壁の再築造(高さ2m×延長10m程度)
約100~200万円程度

🪨 RC擁壁の撤去
約30~100万円程度(処分費別)

さらに、

・重機が入らない
・道路が狭い
・隣地が近い
・仮設土留めが必要

といった現場条件によっては、総費用がさらに増えることがあります。


📋 Q5. 購入前に確認しておきたいことは?

A. 擁壁そのものだけでなく、書類も確認しましょう。

高さ2mを超える擁壁では、建築基準法上の手続きが必要となる場合があります。

購入を検討する際には、

📄 確認しておきたいポイント

・いつ造られた擁壁か
・確認済証・検査済証の有無
・補修履歴
・自治体のがけ条例や盛土規制法の対象か
・将来的な再築造の必要性

まで確認しておくと安心です。

また、危険擁壁の改修に対して補助金制度を設けている自治体もあるため、事前に確認しておくと費用負担を軽減できる場合があります。


🌿 まとめ

擁壁は、普段あまり意識されない構造物ですが、土地の安全性や将来の維持費に大きく関わります。

住宅購入時は建物だけでなく、

🏡 「土地を支えている構造物」

にも目を向けることが大切です。

現地では

✔ ひび割れ
✔ はらみ
✔ 傾き
✔ 水抜き穴
✔ 白い筋や漏水

この5つを確認するだけでも、擁壁の状態を把握する大きな手掛かりになります。

後悔しない土地選びのために、ぜひ現地で一度チェックしてみてください。

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