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住宅ローンは35年で組むべき?

2026.9.18

「35年が普通」ではなく、自分の家計に合う期間を考える

「住宅ローンといえば35年」

家を買おうとすると、そんなイメージを持つ方も多いのではないでしょうか。

実際、35年ローンには月々の返済額を抑えやすく、手元のお金を残しやすいという大きなメリットがあります。

一方で、住宅価格の上昇などを背景に、最近では40年・50年といった長期ローンも選択肢になっています。

では、

👉 35年で組めば安心なのか?
👉 できるだけ短く返した方が得なのか?
👉 40年・50年ローンは危険なのか?

今回は「35年」という数字にとらわれず、住宅ローンの期間をどう考えればよいのか整理してみます。


🏠 先に結論

住宅ローンは、

「35年で組むべき」

とは一概に言えません。

大切なのは、

・現在の年齢
・毎月無理なく返せる金額
・子育てや教育費
・退職する時期
・金利上昇への備え
・手元に残しておきたい資金

を考えながら、

「今払える金額」ではなく
「将来も払い続けられる金額」

から返済期間を決めることです。


Q1. なぜ住宅ローンは「35年」が一般的なの?

A. 月々の返済額と返済期間のバランスを取りやすいからです。

住宅ローンは、返済期間を長くすると毎月の返済額を抑えやすくなります。

たとえば同じ金額を借りても、

・20年返済 → 月々の負担は大きい
・30年返済 → 少し負担が軽くなる
・35年返済 → さらに月々の負担を抑えられる

という関係になります。

35年程度まで期間を伸ばすことで、住宅費だけに家計を圧迫されにくくなるのが大きなメリットです。

特に子育て世帯では、

🏠 住宅ローン
🎓 教育費
🚗 車の買い替え
💰 貯蓄
🛠 住宅の修繕費

などが同時期に重なることもあります。

住宅ローンだけを早く返すことより、家計全体に余裕を残しておくことが重要になる場合もあります。


Q2. 35年ローンのメリットは?

A. 「毎月の余裕をつくりやすい」ことです。

35年ローンの大きなメリットは、返済を長期間に分けることで、毎月の返済額を抑えられることです。

たとえば毎月の返済額を抑えることができれば、その分を

・生活防衛資金
・教育費
・住宅修繕費
・老後資金
・貯蓄や資産形成

などに回すこともできます。

住宅を購入すると、ローン以外にも固定資産税や保険、修繕などのお金がかかります。

そのため、

「返せる限界まで毎月返済する」

よりも、

「多少余裕を残しながら返す」

という考え方が合う家庭もあります。

👉 住宅ローンは「早く返す競争」ではありません。

生活そのものが苦しくなってしまっては、本末転倒です。


Q3. 反対に、35年ローンのデメリットは?

A. 利息と「完済年齢」に注意が必要です。

返済期間を長くすれば、一般的に毎月の負担は軽くなります。

しかし、その代わりに返済する期間が長くなるため、

✔ 支払う利息が増えやすい
✔ 金利変動の影響を長期間受ける
✔ 退職後までローンが残る可能性がある

という問題が出てきます。

たとえば35歳で35年ローンを組めば、単純計算では完済は70歳です。

会社員の場合、60~65歳前後を境に収入状況が変わるケースも考えなければなりません。

特に注意したいのが、

「現役時代には無理なく返せる」

という理由だけで返済期間を決めてしまうことです。

住宅ローンでは、

👉 「何歳で借りるか」より
👉 「何歳で、いくら残っているか」

まで考えておくことが重要です。


Q4. 20年・30年・35年・40年以上、どう違う?

A. 「短いほど安全」「長いほど危険」という単純な話ではありません。

それぞれにメリット・デメリットがあります。

🟢 10~20年程度

メリット

・支払う利息を抑えやすい
・早く完済できる
・退職後にローンを残しにくい

注意点

・毎月の返済額がかなり大きくなる
・教育費や貯蓄に回す余裕が減りやすい
・収入減少などに対応しにくくなる場合がある


🟢 25~30年程度

メリット

・35年より総利息を抑えやすい
・完済年齢を早めやすい
・返済期間と毎月返済額のバランスを取りやすい

注意点

・35年より毎月の返済額は高くなる
・借入可能額が小さくなる場合がある

40代以降で住宅を購入する場合などには、検討しやすい期間の一つです。


🟢 35年

メリット

・毎月の返済額を抑えやすい
・家計に余裕を残しやすい
・教育費など他の支出と両立しやすい

注意点

・利息負担が増えやすい
・借入年齢によっては退職後も返済が続く
・変動金利では金利上昇リスクを長期間抱える

「毎月の余裕」と「完済時期」のバランスを取ることがポイントです。


🟡 40~50年

最近は40年、50年といった住宅ローンも選択肢になっています。

メリット

・月々の返済額をさらに抑えられる
・若い世代では住宅購入の選択肢を広げられる場合がある

注意点

・支払う利息が大きくなりやすい
・完済年齢がかなり高くなる可能性がある
・長期間の金利・収入・健康リスクを考える必要がある

月々の返済額だけを見ると魅力的ですが、

「50年間払い続ける前提」

で考えるのではなく、

将来の繰上返済や残高の減らし方まで含めて計画しておくことが重要です。


Q5. では、自分は何年ローンを選べばいい?

A. まず「完済年齢」から逆算してみましょう。

住宅価格から返済期間を決めるのではなく、次の順番で考えると整理しやすくなります。

① 何歳で借りる?

② 何歳まで働く予定?

③ 退職時にローンはいくら残る?

④ 教育費など、大きな支出はいつある?

⑤ 収入が減っても払える金額はいくら?

⑥ 金利が上がっても返済できる?

ここまで考えてから、

「25年なのか、30年なのか、35年なのか」

を決めます。

目安の一つとして、資料では年間返済額を年収の20~25%以内に抑える考え方も示されています。

ただし、同じ年収でも家庭によって生活費は違います。

👉 銀行が貸してくれる金額
👉 自分たちが安心して返せる金額

この2つは同じではありません。

ここは住宅ローンを考えるうえで、とても大切なポイントです。


👨‍👩‍👧 年代別に考えるとどうなる?

30代・共働き世帯

子育てや教育費がこれから増える世帯では、35年など比較的長めのローンで月々の返済額を抑える考え方があります。

そのうえで、

・家計に余裕ができた
・教育費のピークを越えた
・収入が増えた

といったタイミングで繰上返済を検討します。

「最初から短期間で無理をする」のではなく、家計の余白を確保する考え方です。


40代で住宅を購入する場合

より重要になるのが「完済年齢」です。

仮に45歳から35年ローンを組むと、完済時は80歳になります。

そのため、

・借入額を抑える
・25~30年も検討する
・退職時のローン残高を確認する
・繰上返済資金を準備する

といった対策が重要になります。


50代以降で住宅を購入する場合

月々の返済額よりも、

「退職後にどれだけローンを残すか」

を慎重に考えたい年代です。

長期間のローンにして毎月の返済額だけを小さくするより、

・購入価格を抑える
・頭金を活用する
・借入額そのものを小さくする
・比較的短い期間で返す

といった方法も含めて考える必要があります。


💡 「長く借りて、余裕があれば繰上返済」はアリ?

一つの考え方としてはアリです。

たとえば35年ローンにして毎月の返済額を抑え、

余裕がある年だけ繰上返済する方法です。

こうすると、

「絶対に毎月15万円払わなければならない」

という状態よりも、家計の変化に対応しやすくなることがあります。

ただし注意したいのは、

⚠ 長く借りただけで安心してしまうこと。

繰上返済を予定しているのであれば、

「いつ頃、どのくらい残高を減らすのか」

までイメージしておくことが大切です。


⚠ 変動金利なら「35年間、今の金利」とは考えない

現在は変動金利型を選ぶ住宅ローン利用者も多くなっています。

その場合に注意したいのが、

「今の返済額がずっと続く」

という前提で家計を組まないことです。

金利が上昇すれば、将来的な返済負担が増える可能性があります。

住宅ローンを考えるときには、

🏠 借入額
📅 返済期間
📈 金利
👨‍👩‍👧 家族構成
💰 将来の収入

をセットで考える必要があります。

返済期間だけを比較しても、本当の安全性は判断できません。


📝 住宅ローンを決める前のチェックリスト

契約する前に、一度確認してみてください。

□ 完済するとき、自分は何歳?

□ 退職時点でローンはいくら残る?

□ 教育費のピークと重なっていない?

□ 生活費とは別に貯蓄を残せる?

□ 金利が上がっても返せる?

□ どちらかの収入が減っても大丈夫?

□ 修繕費や固定資産税も考えている?

□ 繰上返済するなら、いつ頃する予定?

この質問に答えていくと、

「35年がいいのか」

ではなく、

「自分たちには何年が合っているのか」

が見えやすくなります。


🏡 まとめ|大切なのは「35年」という数字ではない

住宅ローンの35年返済は、月々の負担を抑えながら住宅を取得するための有力な選択肢です。

ただし、

「みんな35年だから」

という理由だけで決めるものではありません。

大切なのは、

👉 月々いくら払うか
👉 何歳まで払うか
👉 退職時にいくら残るか
👉 途中で家計が変化しても耐えられるか

まで考えること。

住宅ローンは「借りられるか」よりも、

「最後まで無理なく返せるか」

から逆算して考えてみましょう。

家づくりでは、住宅そのものと同じくらい「資金計画」も大切な設計の一つです。

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